「もう一つの改変について」

‥‥ついでなのでもう一つ抗議しておこう。(笑)
ShotaroWorld版００９の22巻「機械仕掛けの心臓編」で
奈々ちゃんが従来の「小学６年生」から「高校生」に改変されていた件である。
最初、何故変えられたか様々な憶測が飛んだ。（児童ポルノ条例にひっかかったのではな
いかとかなんとか；）そして「雑誌の時の初出」が「高校生」であったから、の理由であ
った事が某所で判った。（ちなみに何故単行本化の時に小学６年生に変えたのかは確認は
しないで変えたのだそうだ。）
――これも20年余を経ていきなり理由も判らず変えられた例である。
私にとってこの短編は結構大切なモノだったので、何故〜？！？と当時は随分と混乱した。
これもネットやっていなかったら何故か判らずに懊悩してただろうと思う。

「フロイラインたち」でも述べたが、彼女が文字通り体当たりでぶつかって「愛して」と
言ったのは彼に親としての疑似的愛情を求めた面が多いと思う。親からかまってもらえな
い寂しさにふてくされて、ぐれて、多分そうなってから初めてまともに、真摯に相手をし
てくれた彼に縋ったのではないか、と思う。
「いい子になるから」等彼女の言動は高校生にしてはストレートで幼なすぎる。あんな風
に素直に「──行っちゃいや……！！」と全身でぶつかれるのは子供らしい率直さだと思
うし「６年生」ならワルぶったのも痛々しいつっぱりに見えるし「甘え」と言われるのも
説得力あると思う。
うまく言えないのだが、あの話は「小学生」だからいいのだと思っている。
むろん雑誌の時に読んだ方は単行本で「小学６年生」に変わっていて「え？」と思われた
と思う。でも、少年サンデー版以降、文庫版でも、豪華本でも20数年ずーーっと「６年生」
だったのだ。ひょっとして軽く考えられているのかもしれないが、東と西も大違いなら６
年生と高校生だって大違いなのだ。

――私が「個人的に」ＳＷを手放しで褒められないのはこの点なのである。
作品発表順の掲載やカラーページやアニメ、雑誌掲載時扉等々資料満載かつ今まで単行本
未収録だった作品の収録（詳しくは「単行本収録作品リスト」参照して下さいませ）等
「よく「完全版」を作ってくれた！」とは思っているのだが。
（だから「これから００９を読むには」と訊かれたら間違いなくＳＷを勧める。）
「移民編」でも００４のセリフが先生の手で変えられた改変後の
　「人間が猿から進化したんじゃないことがはっきりしたぜ」を
　「いまだにときどきかわった子どもが生まれることの説明がつく」
と前のオリジナルに近づけようとしたのだろうが、前後に脈絡のない改変になっているの
もひっかかっている。
何故アルベルト関連ばっかりなんだろう？と思うのは００４ファンだから目に付くだけな
んだろうか？(笑)

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