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第25話「ミュートス、終章」(02.4.7)

>OP
よそ見してたらOPが前回ダイジェストになってたのに吃驚。
本編を少しでも長くする為の策なのであろうか?

>地上決戦
001、 ギルモア博士、007、008が地下のエネルギー装置破壊にドルフィン号で海中
から密かに向かい、残りは闘いに。
空から、土中から、海から襲いかかるミュートス。 
それにしてもアポロンのベルトのバックルが手裏剣&エネルギー反射装置だったとは。
半回転しながらミサイル発射で破壊したのは004。
002、久方ぶりに加速装置使ったのに「ついてけねぇ」で終ったのは悲しかった。ついて
いけないながらも何らかの突破口になるかと思えばなんもならなかったし(泣)
005、ミサイルぶん殴ってましたけど‥‥ワタシ科学に詳しくないんですけどミサイルっ
て弾頭が起爆スイッチなのでは?アレで無事だったのってどーゆー(滝汗);
009はアポロン相手にやられっぱなしではなく、今回それなりに善戦。
しかし009がふっとばされて踏まれた後、003と「2人まとめて片付けてやろうか?」
という後場面転換したらそのシーンはどっかいっちゃったのは???(^^;)であった。

>地下
またしてもカバ男に見つかり、001がESPを使った為ヘラに感づかれる事になる。
‥‥しかしこのカバ男、原作では全身ゴムで打撃が効かないという設定でけっこう活躍して
たのに、前回も今回もあまりに簡単に目ェ回して何の為に出て来たんだか(涙)可哀想である。
ここでヘラと001のESP対決炸裂。その隙に他3人はエネルギー炉に向かう。

ガイア博士登場。
ミュートスサイボーグは思いっきり博士の「趣味」でああいう姿に造られたという事が判明。
マッド・サイエンティストとゆー奴ですな。(まあ「記憶を消すのは人としての存在を消す」
って反論してたギルモア博士も博士だけど。さらってきて改造しただけで十分人としての存
在消しとるわい!)
そしてミュートスサイボーグは持ち駒にすぎない、造った自分こそ神であると豪語し、全て
BGの為であるとの宣言に驚愕する3人。(あのー、「悪の化石」でBGまだ滅びてないっ
て判ってたんじゃなかったんでしたっけ?それともあの回はなかった事になったんでしょー
か?(笑)驚きすぎっす)
その内001とヘラのESP戦により、エネルギー炉が暴走を始め、誘発されたのか火山が
噴火を始める。
ヘラは溶岩に呑まれ、001が避難勧告発令。

>終章
致命傷を負いつつ、アポロンと009の闘いに割って入って止めたアルテミス。
わき腹の傷に気付いたアポロンに、撃ったのはガイアであり、奴が狙っていたのは力による
世界の混乱、我らはガイアに踊らされていたのだ、と告げ、「人は愚かな人でしかない、だ
からこそこんなにも愛しい‥‥」と言い残して息絶える。
(しかしそれぞれ闘いの最中に、止めて00ナンバー&ミュートス全員それを聞いてた前振
りが欲しかった。注目するきっかけがあったとかなんとか)
激高するアポロンの後を009は後を追う。

そーゆー訳で暴走するエネルギー炉に「ついに神の力を手に入れた」とイっちゃってたガイ
ア博士を扉越しに熱線で貫いたのはアポロンでした。姉の敵、躍らされていた無念さと、崩
れそうな自分のアイデンティティーをぶつけるように撃ち続ける彼の姿は切なかった。
アポロンに「逃げよう」と敵に手を差し伸べる009。‥‥それはそれでキミらしいけど、
「君は人間だ。僕たちと同じ」とか「神なら何故アルテミスは死んだんだ。何故、助けられ
なかったんだ!」って言うのは今の状態のアポロンに言うのはあまりといえばあまりに残酷
なセリフすぎないか?キツすぎる‥‥っていうかどーしてこう今回の00ナンバー側って皆
こういう考えナシのセリフばっかり言う(わせられる)んだろうか、ホントにもう‥‥(泣)
「酸欠でジェットが点火しない」なんていうところを書くよりこういうとこをちゃんと書い
て下さい。これでは他人の痛みが判らない人非人の集団になってしまいます。
「俺達は神だ。そうでなければ俺達のこの姿は何だ。神でなければ何なんだ!」と言って炎
の中に立ち尽くすアポロンの叫びは実に悲痛だった。アルテミスもそうだけど、間違った方
向とはいえ本当に彼なりに平和な世界を創りたかったのであろう。

地割れが起き、地中に呑まれていくアルテミスの遺体。それに殉じるように後を追うアトラ
スとパン。諦めたかのように実に素直に次々と炎に呑まれるミュートスの面々。
‥‥一人くらい生きようというミュートスはいなかったんだろうか。
考えてみればヘラは「あんな神になりそこなった女放っておおき」とアルテミスを評してい
たから、彼女だけはガイアの目論みを知っていて達観していたかもしれないが。(エスパー
だしね)まあ、あっけないながらも先に絶命しちゃった(はず)だけど。

>ラスト
「彼等は神として生き、神として死ぬしかなかった。人としての道を閉ざされた彼等にはそ
れしかなかった。それが君達との唯一、そして大きすぎる違い」と語るギルモア博士。(ま
た残酷な事を;アニメ誌にあった「ネガとポジの存在」ってそーいう事だったのだろーか?)
「こんなひでぇ事したのは同じ人間。何の為に戦ってるか判らなくなる」
「迷ってはいけない。戦いや哀しみがない世界は必ず来る」
「僕たちが最後の戦う人間になろう」
‥‥すいません、ミュートスの方に感情移入がいってしまったのでこの辺のセリフには感銘
受けられませんでした。(涙)(しかし犬(クビクロ)とか敵の方が主人公側より感情移入し
やすいっていったい‥‥(悩))

ともあれ、ミュートス編をオリジナル設定、オリジナルストーリーでラストまで上手くまと
めていたと思う。ミュートスの「改造された哀しみ」もよく出ていたし。
アルテミスは凛としてて美しかった。好みだったなあ、このお姉さん‥‥。
‥‥実は最初009の「神なら何故死んだ。何故助けられなかったんだ」を聞き逃してたん
ですよね;>私 あのセリフさえなければもっと後味よくてホントにけっこういい出来のラ
ストだったと思うのがつくづくと残念っす。


第26話「ギルモアノート」(02.4.21)

1週マラソン大会で空いて今回は今までの総集編。
ギルモア博士の回想、という形でストーリーが展開していった。
‥‥実はこの回、放映前にネットオークションでコンテ流出騒ぎがあったのだがそのシーン
はカットされたのか、それとも没コンテであったのか、無くなっていた。

‥‥それにしても。
002に「人が抱いた夢――空を自由に飛ぶ夢を託した」とか
003に「超視聴力を持たせたのは多感な少女には残酷なしうちだったと今となっては思
う。だが最近は人としての喜怒哀楽を素直に出すようになったようだ」とか
004に「人体のどこまでが機械化できるか」が課題として与えられた、とか‥‥
自分がやった事になーーんの悔恨もなく、嬉しそうに、得意げに各メンバーの性能を語る
博士には眩暈がしました。
何なんですか?この回は。
博士がいかに鬼畜なマッドサイエンティストであるかを視聴者に判らせる回なんで
すか?

くらくらしました。
ガイア博士のした事を「人の尊厳を無視した冒涜」などとアナタに言う資格はないっす。
ジョー、怒ってくれよ‥‥(泣) がに股でコーヒー運んで来てる場合じゃないでしょうに。

だいたいが002の開発から関わっていたという事は40年間ずーっとBGに従事してたと
いう事。2話で「騙されていた」とおっしゃってましたが嘘だったんですね?
もし気付かなかったとすれば相当ぼーっとしてたが、確信犯か、後は何かよほどの脅迫を
受けていて逃げられなかったとしか考えられないんですが。逃げた本当の理由って何なん
でしょうか。
設定によれば63歳のようですが、23歳から関わっててあの容姿というのも凄いっす;

BGが何を望んで、何をしようとしていたか分析するというのも今更という感じ。
「未来戦計画」とかはそれこそ2話あたりでやるべき話。遅すぎです。

003が電子工学の才媛だったというのも;プロのバレリーナ目指してたのでわ?(^^;)
理数系の授業ってハードだから両立不可能だと思うんですが。
まあ今こんな新設定を出したからには何かイミあっての事だと思うので、見ていこうと思
います。
004が運ばれて来た時は出血多量、内蔵破裂で心停止状態というのも吃驚。
(5話で長々としゃべってたのでとてもそんな重症には見えなかったので)
トラックだったのに背中に弾痕も謎。
‥‥しかしまたも物議を醸したあの黒ビキニはいったい(汗)あの時代の共産圏にそんなモ
ンないはずなのだが誰かが趣味で履かせたとか?(滝汗) 全身包帯は痛々しかった。
005の全身傷だらけも謎。「北の巨人コナン編」みたくまさか継ぎ足し??(更滝汗)
(こっちは赤パンだし(泣))
第一世代は生体との拒絶反応がその時点では解決できなかった故の凍結だったらしい。
この時よく見れば赤マフラー。目を閉じた4の顔はキレイだったが。

あとは0010以降のサイボーグについても触れられていた。どうやら0010以降サイボー
グマンまでが量産型の試験体であったらしい。(ミュートスは別プロジェクト)
しかし逃げた9人以降はほとんどがヒトからは遠い形に改造されてしまったというのが
何とも。0013やアルテミス以外は日常生活無理。(涙)
そういう意味では「人間であった時」とほぼ同じ外見である00ナンバーズは幸運だっ
たという事か‥‥。
しかし「彼等の存在を早く知っていたら我々の仲間になっていたかも」って‥‥
無理です。逃げたからあーゆー事になってたのかもしれないのにこの博士はもう‥‥(泣)
すいません、このじいさん一回シメ(強制終了)

新たに判明したのは0012が「残留思念」を使ったという事。(あくまで魂なんか;)
カバ男に「ネレウス」という名前があった事。(ギリシャの古い海神の名前だが‥‥)
パンが「小鬼型」で高性能レーダー搭載の探索用であった事。(パンって山羊の脚と角を
持つ音楽、舞踊を好む牧羊神なんだけどなー(^^;))

BGの脅威を再確認した所で001が異常なエネルギー振動を感知し次回へ。
次回って「コスモ・チャイルド編」のはずなんだけど‥‥BGがらみの話になるんだろー
か?(^^;)


27話「小さな来訪者」(02.4.28)

>夢
N.Y.のダウンタウン。路上のあちこちに居る放心したような表情のストリートチルドレン
達。うち一人が002の袖をひっぱり、虚ろな、しかし無言で何か訴えるような瞳をして‥
‥で、目が覚める。
‥‥しかし目が覚めてみれば部屋には自由の女神がぶっ刺さっていたり;
うにゅう、こげな事態でキミは目が覚めなかったのか?

>ピクニック
ピサの斜塔が直立したり、サクラダファミリアが逆立ちしたりと世界各地でまたもや異常現
象が起こっているらしいのを富士山の見える湖のほとりでラジオニュースを聞く003。
BGでは、という003に「ユーモアじゃないの、神様か宇宙人の」と答える007。
(ユーモアって‥‥あのな。(^^;)ミュートスの後にそんな)
釣りから戻ろうとする009と006の頭上に渦が発生、そこから何かが森の中に墜落炎上。
側から不思議な肌の色をした子供たちが発見される。

子供たちのコミニケーション手段はテレパシーで、それ故001としか交信できない。
テレパシーで全て伝えられる為表情もナシ。
原作では宇宙人だったが今回異次元人となったようだ。(故郷の惑星の名であった「フルル」
が赤ん坊異次元人の名として使われていた)
侵略者に追われて逃げてきて、その警告メッセージとして起こしたのが世界中の怪現象だった
らしい。(しかし何故子供達だけだったのだろう?原作では一緒に逃げる途中で大人達は死に、
「警告」も大人達がしていたのだが‥‥)
‥‥しかし異次元人に中華食べさせるとゆーのも(^^;)>006

後はブラジルの密林地帯、アフリカ、ドイツで空間の歪み発見。
トラック運転中に004がチャイルド達と偶然遭遇。
002と005はブラジルに向かい調査。滝つぼの岩の上から子供たち救出。
橋から落ち、襲われそうになったチャイルドを助けようと撃たれるニードルガンに貫か
れるピラニアと、銃をじっと見つめるチャイルド達。
手当てを受けている最中にチャイルドの一人が表情を出して初めて声を発する。
「こ、こわい‥‥」
何が恐かったのだろうか?――襲われた事よりは目の前で命が奪われるのを見た事のよ
うな気がするのだが‥‥。

008が向かったアフリカでは極彩色のCG仕様のとげ付きの球体出現。攻撃が始まる。
バリアーが張られている為こちらからの攻撃は全て跳ね返ってしまう為、001がバリ
アーに穴を開け、ジョーが加速装置でその穴からスーパーガンで撃つ作戦がとられる。
(バリアーの内側に一瞬だけテレポートして加速装置でレイガンを撃つ、方がエネルギ
ー使わないで簡単な気もするのだが‥‥「決戦」ではジョーだけテレポートするという
器用な事やってたやんか)
球体が撃たれて爆発せずに捩れたように空間に消える描写は面白かった。
‥‥しかし、ジョー、跳躍というよりは飛んでたで;
それにしても、またもふっとばされて気絶とは。(なんでこういちいち気絶させられる
かなー(泣))

世界中で異常現象を起こすほどの強大な力を持ちながらチャイルド達が侵略者に対抗で
きなかったのは、精神感応能力が発達し過ぎた為、同化し過ぎて「相手を殺すと自分も
死んでしまう」為らしい。
石森先生作「リュウの道」にも理想の未来、として人類が脳の未使用部分を開発して覚
醒する事による「意識の共有」により、個の知識や進歩が種全体の進歩となり、そして
人間だけでなく、全ての生命、そして地球、果ては宇宙の意識と意識を共有し、合体す
る事により他を傷つける事は己を傷つける事となり、争いは、なくなる――というのが
あった。島本版「スカルマン」にも相手を殺すと自分にもダメージ喰らう描写があった
し‥‥。テーマの一つの具現かも。

閑話休題。
ドルフィン号にてチャイルド達含む全員集合。
002は唯一話せて表情を持つチャイルドのパルに懐かれているようだ。

とげとげの球体により006の故郷上海攻撃。
一旦破壊した街をまた「戻し」再び破壊するというのを目の当たりにする皆。
時空間を操れるようだ。
「遊び」目的で侵略していると知らされ驚愕する00ナンバーズ。
このような敵相手にどうやって‥‥で以下次回へ続く。

しかし前回の「BGか?」という引きはもののみごとに何もなってなかった;
(この辺の繋がりのまずさはいい加減もう慣れるしかないか‥‥)

EDが前回光球バックの全員集合の一枚絵だったが、今回又変わっていた。
001を中心として、他メンバーがうつむいて円陣を組んでいる。「神々との闘い編」の
イメージか?


28話「闘いの未来」(02.5.5)

>冒頭
子供たちが「戦うと死ぬ」と説明する005(しかし何故アナタが説明するかな??(^^;)
それは一番最初に一緒だった3か7か6もしくはギルモア博士の役目では‥‥)に対し納
得いかないらしく「そんな馬鹿な。やるんだ」とむきになって言う002。(あのなー‥‥)

間接的にでも「攻撃」はできない、と言っていたものの、それでも「やってみる」と申し
出たパルと001で前回と同じ攻撃方法が試される。
しかし今回開いたバリアーの穴からジョー、内側に入って撃ってたけど大丈夫なんか?(^^;)
穴から出られないとタイヘンだと思うのだが‥‥。
ともあれ破壊成功。
だが、結局パルはあまり力を使えず、001は力を使いすぎて眠りに入ってしまう。

>異世界へ救出に
ギルモア邸ではチャイルド達の世界へ行って侵略者に捕らわれている彼等の同胞を助けに行
く、と話がまとまったらしい。
「よその世界に行ってまで戦うなんて」と言う003。
「救け出すだけ。戦うのは彼等」と言う002。
‥‥キミ達先々週「僕らが最後の戦う人間になろう」とか言ってなかったか?

子供たちが喚びよせた3つの船は合体し、ナスカの地上絵ハチ鳥の形になる。
そこへまたもや極彩色のとげとげ登場。
001は寝ている為無理でもやれ、と002がパルの胸ぐらつかんで脅しつけ、そのかいあ
ってか「玉っころ」のバリアー内部に002テレポート成功。
しかし密閉された空間での爆発の衝撃って大変だと思うのだがよく無事だったものだ(^^;A
テレポートで戻すとこまでやってもよかったと思うのだが‥‥。
その後あっという間に「異世界」へジャンプ――はいいけど、それこそCG使ってもう少し
移動中の外の亜空間っぽい描写等は描いて欲しかったなー。(^^;)
(それにしても何故「宇宙人」ではまずかったのだろう?)

パル達の世界は思いっきりインカの某遺跡―マチュ・ピチュ―仕様。(すでに廃墟化?(^^;))
002と005が残り、護ると同時にチャイルド達の「力」を使わせるようにするらしい。
ガードロボット(また「リュウの道」デザイン)を倒し、救出に向かうナンバーズを襲う
とげとげ。
ここで膝ミサイル使おうとして「跳ね返される」と言われて止めた004の動作は妙だった;
なんか蹴り上げて開け、また蹴り上げて閉めてたような。(‥‥踊ってた?(滝汗))
ジョーもガードロボット倒した後振り向きざまカメラ目線でブイサインするしっ。(泣)
二人とも何があったんだああぁぁ。

一方「船」の方も多数のとげとげに囲まれてしまった。
「防御」のみに力を使う子供たちにまたも説得を試みる002。どうやら彼はダウンタウン
の子供たちとチャイルド達を重ねて「戦う事を教えてやりたい」らしい。
最後には涙ながらにパルを抱きしめて「自分を守る為に力を使ってくれ」と言う002。
――ついに子供たちの強大なESP発動。瞬時に破壊されるとげとげ。
残る敵の母艦も追いかけて、容赦なく船で押しつぶすチャイルド達。
「攻撃。攻撃。」とイっちゃった目で唱える子供たちは恐かった‥‥。

元の世界に戻ってきた00ナンバーズと子供たち。
まだ敵が残っている、必ずもとの世界にしてみせる、と帰っていく子供たち。
――足下の花を踏みつけ、「戦う形」として唯一知っている敵艦の形に船を変形させて‥
‥。

>役割変換
さて。
事前にアニメ誌で子供を脅す件での「004と002の役割変換」が情報として流れた為、
事前に物議を醸した回であった。
平ゼロでは004の攻撃的な部分が全て002に移行させられたと思われるので妥当なのか
もはしれない。確かに甘ちゃんではあの役は出来ない。しかしさりとて怒りにまかせただけ
では深みがない。では、今回誰も出来るヒトいないやんか(爆)とワタシは危惧していたのだ
った。
「相手を殺せば自分も死ぬ」――これはタブーというよりもう第二の本能と化しているのだ
から「変える」のは並大抵な事ではない。
原作では004が銃を突きつけたのは、まさに敵が迫ってきていた絶対絶命の切羽詰まった
状況で「オレたちの地球がこんなことに巻き込まれたのは…―キサマたちのせいなんだぞ」
「死ぬのが恐ろしくてなにもしないというのなら…そしてそのために――どうせ死ぬのなら
……“力”を使ってみて――死んだらどうだ…!?」と「わざと」脅かして追いつめていたの
はその点説得力があった。(賭けだったけどね;)
子供たちはこの場合、脅された恐怖からではなく、他を巻き込んでしまった以上、どうせ死
ぬなら戦って死のう、というぎりぎりの選択を自ら「選んだ」結果として力を発動したのだ
と思っている。表現変えて、この2つの観点は使って欲しかったなー。
#とはいえこの後、子供たちに木星はともかく故郷の惑星にまで行かせて「やつらを殺せ!
殺せ!」と連呼し、その後の子供たちの行く末に何の疑問も持っていないように見える00
4の言動は???なのでイヤなのだが(涙)

冒頭から002の過去の情景――抵抗も出来ず、「助けて」とも言えずにただ縋る目をする
しか出来ないストリートチルドレン達――と絡ませたのはよかったと思う。戦い方――自分
の運命を切り開く事、を教えてやりたいという心情も判る。力がないならともかく、普通以
上の強大な力があるのに使わないのは歯痒いだろう。
確かに子供たちの為、ではあったと思う。
だが、002。キミはストリートチルドレン達に何もしてやれなかった自分のトラウマを
押し付けていはしないか?
という印象の方が自分的に強かったのが残念である。(まさに
搾取されようとしている子供と目があったのに通り過ぎたのには吃驚した。あーいう時はそ
れこそ後先考えずに行動するヒトだと思っていたのだが。)
そして脅える目をした子供がイヤなら、自分が脅えさせてどーするのだ。
「こいつらを目覚めさせるてっとり早い方法は恐怖を与える事」というセリフには愛情のか
けらも感じられなかったし。(涙)(「お前さんが適役(恐怖を与えるのに適役?;)」と言
った007もだが。)「戦うと死ぬ」かもしれないのに「それでもやれ」って根性論だけで
無理強いしてもなあ‥‥。
005が「恐怖」が引き金(トリガー)になるのなら侵略者に攻撃された時点で目覚めていた
だろうし、恐怖ではなく心から救いの手を差し伸べている気持ちに触れたから力(や感情)
が発動したのだろう、とフォローは入っていたけれど。(でも、愛情に触れて破壊に目覚め
るってのも‥‥(悩))

しかし004、パルちゃん介抱して「大丈夫、気を失っただけだ」と実に優しい声かけたり、
005に002があまり過激に走らないように頼んで行ったり、本当に今回「慈愛の眼差し」
なヒトなんだなあ、と‥‥。(思わず遠い目)
そーか。おとーさんと思ったら実はおかーさんだったのか。(激爆)

>ラスト
007の「あー、よかったよかった」のセリフ(←(泣))とともに 他の00ナンバーがどやど
や帰って行った中、003の「本当によかったのかしら。戦う事をおぼえさせてしまったの
は――哀しみや憎しみや怒り等の私達と同じ感情を目覚めさせてしまったのはあの子達にと
って」という疑問で重い命題を残したままこの話は終る。
キカイダーの「…だが、ピノキオは人間になってほんとうに幸せになれたのだろうか……?」
と同じ、答えの出ない、やりきれないラストであった。

この「コスモ・チャイルド編」は次々回の「未来都市編」とともに98年にCD-ROMで
「画ニメーション化」されている。難しい作品なのに何故なのだろうか?



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